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2011年5月

2011/05/31

高樹 レイ(ヴォイスとサウンド)

『この世で最高のサウンドは人間の声だ。
  だからオレはシンガーが歌うようにトランペットを吹いている。』<マイルス・デイビス>

0093 高樹レイと竹内直、ヴォーカルとサックス(バス・クラ/フルート)の珍しいデュオ、ぼくもこんな取り合わせは初めて聴く。

1st.セット終わったら何人帰るかね・・・店の常連がぼくに耳打ちした。確かに、西荻や江古田ならアリだけど、ここは銀座のジャズ・クラブ・・・南の海(南海)は好きでも難解は大丈夫だろうか?

(正直ぼくも)何度かリズムを見失いながらも、引き込まれていく不思議感覚 ・・・明確な歌詞が少ないから、ヴォイスとサウンドの境目がどんどん薄れていくシュール感たっぷりだ。

未体験ゾーンを目の前にして最初は目をパチパチさせていた観客も、次第にその不思議テンションに捕まってしまったように、結局、途中で席を立つ客もなく、2nd.セットが終わってからも遅くまで盛り上がりは続いた。

高樹 レイやるじゃん! 『この世で最高のサウンドは人間の声だ。』マイルスの言葉がぼくの脳裏にちらちら浮かんでいた。

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2011/05/30

”Fellows“トモは友を呼ぶ

0094 小山市のジャズ・カフェ・ラウンジ"Fellows"、オーナーの秋山義之氏が店のオープンにあたって、存在感のある"ALTEC"スピーカー・セットの間に置くには、やはり圧倒的な存在感のこれしかないと白羽の矢を立てたのが、このマイルスの大型写真パネルだった。

ぼくは事務所の模様替えの為に、このパネルをオークションに出品し、譲渡先となった遠い地のジャズ・バーの事をもうすっかり忘れていた。

ベーシストの高橋節(トモ)が、小山のライブ・ハウスにぼくのマイルスの写真パネルを見つけたのが事の発端、オーナーと懇意だった事から仲を取り持ってくれ、秋山氏とぼくの5年越しの初対面が実現した。『友は友を呼ぶ』”Fellows“のコンセプトを象徴する運命的な出会い・・・

以上は今年2月に書いたぼくの日記から転用。

この初対面訪問は対談取材を兼ねていて、マッキントッシュ・オーディオの会員制ホームページ <http://club.mcintoshlabs.jp/m/login.php> に紹介された。自分が写った写真を公表するのは照れ臭いけど・・・ここでも特別公開!

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2011/05/27

島 圭二(葛藤)

高橋宏種(b)島 圭二(tp) 杉山泰史(g)
0092_2島 圭二に初めてカメラを向けた時、あからさまに不快な表情で拒否された。極めて繊細な集中力を要するスロー・バラッドの演奏中だったからだ。

シャッター音が奏者や聴衆の邪魔にならないことが、ジャズを撮る時のマナーだと常に心がけていたつもりだが、この時はつい勇み足になってしまった。

それにしても島 圭二は神経質なヤツだと思いながら、ぼくはずっと胸に何かがつっかえた気分でいた。
 
二度目に島 圭二に会った時、「あの時、シャッターを押された意味が解った」と言われた。

今まで自分が撮られた写真の中でも、あの時のあの写真が一番気に入ったいい写真だと、表情を崩したのだ。胸につっかえていたものが取れた。

ミュージシャンはいつもピアニッシモを演奏する時、いい顔をする。カメラマンはその時シャッターを押すべきか、我慢すべきかの葛藤を常に強いられている。

今日27日は島 圭二の誕生日(マイルスと1日違い)Happy Birthday KEIJI

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2011/05/26

Happy Birthday MILES

1983年5月26日、最後の曲<ジャン・ピエール>が終わると、メンバーが突然<ハッピー・バースデイ>を演奏し始めた。大坂公演のこの日がちょうど誕生日に当たっていたのだ。
091a 091b 58歳の帝王がペロッとケーキを舐めるのを、舞台の袖でギル・エヴァンスが見て静かに笑っていた。

マイルスとギルは旧知の間以上の関係であり、音楽的にも、ギルと出会わなければ、その後のマイルスはないとさえ言われる。

このジャパン・ツアーは、ギルの率いるオーケストラとのダブル・ビル・コンサート。かけがえのない友人同士だが、二人は見るかぎり極めてクールで、マイルスはギルにただ微笑みを返すだけで通り過ぎて行った。

それは僕がそれまで見た一番ハッピーなマイルスだった。ハッピー・バースデイ マイルス!

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2011/05/10

コーネル・デュプリー(passes May 8)

R&B Jazz guitarist Cornell Dupree passes May 8, at age 69
0090 '70年代のフュージョン・シーンで爆発的に人気を得た "Stuff"、'85年以降は "Gad Gang"のメンバーとして、たびたび来日。

日本の(ジャズ系よりどちらかと言うとR&B、ソウル系の)ギター小僧から"テレキャスの達人"と崇められた。(後年はヤマハに浮気したね)

←写真は、1978年11月の "Stuff"日本公演 (初来日は前年4月、34歳だったんだぁ。)

   ・・・合掌・・・

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2011/05/09

早坂紗知(二人三菅)

ご主人のベーシスト永田利樹さんが緊急入院されたため、バンドのベース土台を補充すべく(自動的に?強制的に?)起用された遼介くんは、紗知さんの一人息子。中学のブラスバンドでサックスを吹き始めた、まだ17歳の高校生
0089a 0089b (見てこの嬉しそうな母/照れながら2ショット)

何と言う事!・・・緊急事態発生からわずか数日後のライブに、父親&バンドリーダー&ベース・プレイヤーのトラ(?)としてステージに立った(立たされた?)と言うから、驚くべき「度胸」と「根性」

その数日間に母親の(鬼のような)特訓や(地獄のような)練習があったに違いない(想像)けれど・・・忘れちゃいけないのは、度胸・根性だけじゃなく、彼には期待に応えられる「才能」があったと言うこと・・・恐るべしジャズ一家の「血」と「DNA」そして「minga」

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2011/05/06

中溝ひろみ"Song for a Sky"

澄み渡る青空のようなクリア・ヴォイスを持つ中溝ひろみのニュー・アルバム・・・<スカイラーク><ブルー・スカイズ><オーバー・ザ・レインボウ><フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン>・・・大空をイメージするタイトルが並ぶ"Song for a Sky"

ジャケ写の撮影を依頼した彼女も、撮影を引き受けたぼくも、当然のように青空の下でのロケを想定して計画を立てた・・・のだけれど・・・

当日は雨も不安な曇り空、とても青空は望めない・・・と言うことで、急遽スタジオ撮影に変更した。
0088d 白いワンピース姿の彼女を、明るい光を感じさせる白のホリゾントに立たせてカメラを向ける。・・・力まず気取らない彼女の歌声と同じように、リラックスした姿勢はファインダーの中でも変わらず、ふんわりした柔らかい表情を撮らえるようにシャッターを押した。

青空のロケが出来なくて、ちょっとがっかりしたけれど・・・純白清楚な中溝ひろみを十二分に表現できた。

上写真左は5月5日、東京TUCでのリリース記念ライブ/上写真右はCDを買った人しか見れない中ジャケ写真(こっちが表1でも良かった?)

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2011/05/03

常磐武彦(間に合った人々)

左) コルトレーンに間に合った 中平穂積

中央) ロリンズに間に合った 常盤武彦

右) マイルスに間に合った 内山繁
0087 常盤武彦の"Photo and Talk Session 2011"にて、3人のジャズ・フォトグラファー

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