レイ・ブライアント passes June 2nd
日本でも多くのファンを持つレイ・ブライアントはぼくにとっても特別な存在。'75年からステージ写真を撮り始めたぼくが面と向かってフォト・セッションを経験した初めてのミュージシャンがレイだった。
舞台での撮影の制約や条件のきびしさを少しずつ知り始め、おそるおそるジャズの世界に踏み込んでいった時期。与えられた条件下での撮影となるステージと違い、そのすべてをカメラマンが決定しなければならない義務と責任のある撮影だ ・・・加えてモデルは慣れないガイジン。
コマーシャルフォトを志していた当時24才のぼくは某音楽誌の巻末にこう書いた。「いやはや、ミュージシャンを撮るってことは実に大変なのだ。可愛いモデルをニッコリ~パチリの方がどんなに楽しいだろうと思いつつ、ステージ、楽屋、はたまたホテル・・・。走り回ってまだ半年だけど「ジャズを撮る!」「音を撮る!」などと早く言ってみたい駆け出しカメラマン。以後ヨロシク!」・・・と。
レイを撮ることが楽しくないと言ったのではなく、逆にこの時のぼくの初体験がレイでほんとに良かったと今も思っている。マイペースで気むずかしいあのミュージシャンや、気が短くサービス精神の少ないあのシンガーだったら・・・ぼくのジャズ・フォトグラファーとしての道はたったの半年でプッツンと途切れていたに違いない。
ありがとう、レイ Rest in peace...Ray
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