#0001 1975年9月21日 ジャズ初体験
初めてスイングジャーナル社からの撮影依頼を受けた僕は 何日も前からドキドキして この日が来るのが怖かった
スタジオのコントロール・ルームに指示を出す Richie Beirach(pf) / LOOKOUT FARM : Jef Williams(ds) Dave Liebman(ts,ss,fl) Frank Tusa(ds) Badal Roy(perc)
ジャズ専門誌「スイングジャーナル」は内外ジャズ事情の情報源であり レコード(CD)評やオーディオ評は 広告ページを含め ジャズファンにはある種の指標になるほど歴史と権威のある月刊誌だ
当時の僕は 写真学校を出て 某高名な写真家のアシスタントを1年半ほどしていて 多少の撮影経験はあったものの・・・舞台撮影や オフ・ステージでは初対面の外国人にカメラを向けるなど どれもこれもが未体験のこと 不安と緊張で 大きな仕事への意欲は押しつぶされそうになっていた
この日 デイブ・リーブマン(ss,ts,fl)とリッチー・バイラーク(pf) 率いるグループ:ルックアウト・ファームの撮影が 内山 繁 24歳 ジャズ・フォトグラファー デビューの日になった
同日 夜に行われるコンサートに先立って FM東京の生演奏・生放送の番組「デンオン・ライブ・コンサート」(MC司会進行は菅野沖彦氏)に出演するグループに 僕は初めてカメラを向けたのだった
僕はそれから 写真デジタル時代が来るまで 数千本のフィルムを撮影することになるのだが その最初の1本目は新宿の太平スタジオに入った彼らのセッティングやサウンド・チェックの様子を そして グループ全員ショットも しっかり押さえてあった
引き続き その日の夜は 渋谷公会堂で行われたコンサートを撮影した 舞台照明の厳しい条件下で観客の視線を背中に感じながらの撮影は難しかった・・・けれど シャッターを押した瞬間にいいショットをモノにした快感を味わえたことも 初めての嬉しい体験だった
こうして始まった 僕のジャズ・フォトグラファー人生を これから日記風に書いていこうと思う 備忘録として (余生も短いことだし)自叙伝として・・・aha!
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