エラ・フィッツジェラルド @カーネギーホール
カーネギーホールのセキュリティに捕まった! 容疑は無許可の写真撮影 ・・・制服らしくない服装の普通のおばちゃんだったから、警備員と思わず油断した。
高齢と体調不良でしばらく引退状態だったエラ・フィッツジェラルドが、久々に出演するニューヨークの"JVC Jazz Festival"でのこと・・・ここでエラを撮ればニュース写真としての価値も高いと少々勇み足になっていたのだった。
日本でもどこでも、ホールでの写真撮影にしかるべき許可が必要なのは常識。アメリカでは撮影許可と併せてミュージシャン・ユニオンへの権利料を要求される事がある。この時、撮影を依頼した出版社は、その支払いをケチってぼくに無断撮影を強要したのだ。(どこの出版社か言わなくてもわかるな!?)
隠し撮りと言っても、コンパクト・カメラをポケットに忍ばせるような可愛いもんじゃなく、300ミリのでかい望遠レンズを付けたカメラを持ち込むのだから、いい根性してるかアホかどっちかですよ内山は。
ぼくを事務所に連行した警備おばちゃん、カーネギーホールの舞台に立ったダークダックスや加藤登紀子は素晴らしかったとおっしゃる実は大の日本贔屓らしいと分かったから、そこは思い切りオーバーに同意して、笑顔でホールやニューヨークのお世辞を並べて情状酌量をねらってみた。
甲斐あって、最初はフィルムを没収するとか何とか言って目を吊り上げてたおばちゃんに笑顔が戻って、「もうしません」とノートに書かされるだけでぼくは何とか釈放されたけど ・・・以来、エラの歌を聴くたびに、カーネギーホールのあのノート:ブラックリストを思い出してしまう。
Ella Jane Fitzgerald 1917年4月25日 ヴァージニア州ニューポートニューズ 生まれ 1996年6月15日没 79歳
| 固定リンク | 0 | トラックバック (0)